Elastic は、マルチエージェント協働を目的とした Agent2Agent(A2A)通信標準をリリースしました。各エージェントはメモリやツールを共有する必要がなく、JSON-RPCメッセージを通じてタスクの分割、状態同期、結果の戻しを行うことができます。公式にはElasticsearch上で「デジタルニュースルーム」の例がオープンソース化されており、ニュースディレクター、ジャーナリスト、研究者、アーカイブ、編集者、公開の6つのエージェントがそれぞれの役割を果たし、A2Aによる協働で選題、執筆、審査、公開の全プロセスを完了します。

image.png

プロトコルの4つの原則  

1. メッセージ送信:構造化されたTaskとArtifactオブジェクトをサポートし、SSEストリーミング更新に対応  

2. 協調:エージェントカードの自動発見機能、動的な依存関係の割当て  

3. 専門性:各エージェントは単一の領域に焦点を当て、水平拡張可能  

4. 分散型ステート:タスクの進捗と中間結果をリアルタイムでブロードキャストし、中央のスケジューラーは不要

MCPとの関係  

A2Aは「複数エージェントの分業協働」を担当し、MCPは「単一エージェントのツール呼び出し」を担当します。これらは組み合わせて使用できます:ジャーナリストエージェントはMCPを通じて画像ライブラリにアクセスし、A2Aを通じて編集エージェントに原稿を提出し、「ツール+協働」のハイブリッドアーキテクチャを実現します。

実装の進展  

現在、A2AはGoogle ADK、LangGraph、Crew.AIに統合されています。ElasticはAgent Builderの技術プレビューを提供しており、開発者はDocker-Composeでワンクリックで「AI編集部」のサンドボックスを起動し、15分以内に選題→データ→原稿作成→公開の完全自動プロセスを体験できます。