セキュリティ会社のHuman Securityはこのほど「2026年のAIトラフィックとネットワーク脅威のベンチマーカー報告書」を発表し、インターネットが根本的な転換点を迎えていると指摘しています。AIやロボットによって生成される自動化されたトラフィックが急速に人間のトラフィックを置き換え、ネットワーク上のコミュニケーションの主体となっています。

報告によると、2025年までにAI駆動型トラフィックは約3倍に増加し、その成長速度は人間の活動の8倍に達しています。

自動化トラフィックの急増:クローラーからスマートエージェントへ

報告では、2025年にAI駆動型月間トラフィックが187%も急増したことが明らかにされ、そのうちAIエージェント(スマートエージェント)や代理ブラウザからのトラフィックは前年比で7851%も増加しています。

この爆発的な増加は、生成型AIによるデータへの膨大な需要と、OpenClawなどの自律的スマートエージェントの広範な導入が原因です。現在、95%以上のAIトラフィックは小売、メディア、旅行の三大業界に集中しており、機械が人間を効率的に置き換え、インターネットの向こう側の主な「相手」になっています。

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ネットワーク脅威の拡大:自動化攻撃の頻度が倍増

トラフィック構造の変化とともにセキュリティリスクも悪化しています。報告によると、世界中のネットワーククローラー攻撃の試行比率は20%近くに達し、2022年と比べて倍増しています。さらに深刻なことに、ログイン後のアカウント不正アクセスの試行数は前年比で4倍以上増加しており、各組織が平均して毎日40万回以上の攻撃を検出しているとされています。

CloudflareのCEOであるMatthew Princeは、2027年にはAIロボットのトラフィックが人間を正式に上回る見込みだと予測しています。これは、インターネット誕生当初「画面の向こうは人間だった」という基本的な仮定が崩れ始め、ネットワーク空間が機械同士の戦いの場へと変貌しつつあることを意味しています。