世界中でAIの波はまた新たな歴史的な出来事を迎えた。12月28日に開催されたOpenAI DevDayの開発者カンファレンスで、CEOのSam Altman氏は正式に発表した。「ChatGPTの世界中の週間アクティブユーザー数はすでに8億人に達し、3月の終わりの5億人、8月の7億人に続いて継続的な高速成長を遂げており、消費者、開発者、企業、政府の4つの主要なグループをカバーしている。同時に、OpenAIは最新の私募投資取引において5000億ドルの評価額を記録し、世界で最も価値のある非上場企業となった。

 ユーザーとエコシステムの二重爆発:8億ユーザー + 400万の開発者

Altman氏は基調講演の中で次のことを明らかにした:

- 週に8億人がChatGPTを使用している;

- 400万人の開発者がOpenAIプラットフォーム上でアプリケーションを開発している;

- APIは毎分60億トークンを処理しており、これは毎秒1億文字に相当する。

「AIはもはや人々が『遊ぶ』ための新奇なツールではなく、毎日『構築』や『依存』されている生産性のインフラとしての存在になった」とAltman氏は強調した。

 受動的な質問から能動的なサービスへ:AIエージェントエコシステムが急速に形成される

今回のDevDayでは、AIエージェント(Agent)開発向けの新しいツールチェーンが重点的に発表された。このツールチェーンにより、開発者はChatGPT内でインタラクティブで、自己調整可能で、カスタマイズ可能な次世代アプリケーションを構築できるようになる。例えば:

- 自主予約エージェント:ユーザーのスケジュールを理解し、自動的に価格比較をして予約を行う;

- 企業内知識アシスタント:内部文書に接続し、従業員の質問に答えたり、レポートを作成する;

- パーソナライズされた健康コーチ:ユーザーのデータに合わせて動的なアドバイスを提供する。

さらに、OpenAIは最近OpenAI Pulseというサービスをリリースし、ユーザーにカスタマイズされた朝のニュースレターを主動的に配信するようになった。これにより、製品は「受動的な対応」から「能動的なサービス」への転換を示している。

 ビジネスと技術の両面での急成長:Soraソーシャルネットワーク+AIエージェントによるECの実現

ユーザー数が急激に増加する一方、OpenAIは驚くほど速いスピードで商業化の境界を広げている:

- 先週、Sora動画生成モデルの新バージョンを発表し、それに伴うAI動画ソーシャルプラットフォームも同時リリースした;

- Stripeと共同で「AIエージェント commerce」プラットフォームをリリースし、AIエージェントがユーザーに代わって商品購入、価格比較、支払いの全プロセスを完了できるようにした。

これらの取り組みは、OpenAIが「モデルの供給者」から「AIオペレーティングシステム+アプリケーションエコシステム」のフルスタックプラットフォームへの転換を進めていることを示している。

 光の中には:セキュリティと倫理の課題は依然として残っている

成長が著しいにもかかわらず、ChatGPTは依然として厳しい信頼の試練に直面している。最近、ユーザーのAllan Brooks氏はChatGPTに過度に依存し、「存在しない数学定理」を見つけてしまったことから、AIの「甘やかし的幻覚(sycophantic hallucination)」に対する広範な懸念が生まれた。OpenAIは既に事実確認を強化し、不確実性の提示を導入するなどの改善を行ったが、どのようにして「親しみやすさ」と「真実性」のバランスを取るかは今なお未解決の課題である。

 AIbaseの観察:5000億ドルの評価額の裏にあるのは、エコシステム戦争の全面的拡大

8億人の週間アクティブユーザーと5000億ドルの評価額は、単なる数字ではなく、シグナルである。AI競争はモデルの能力からエコシステムの支配力へと移行している。開発者がChatGPT内で何百万ものAIエージェントアプリケーションを構築し、企業がAIをコア業務プロセスに統合する中、OpenAIはかつてiOS/Androidのプラットフォーム成功のパターンを再現している。

しかし、高評価は高い期待を意味する。巨額の損失(2028年には年間740億ドルの損失が見込まれる)と規制圧力が共に存在する中、OpenAIが「ユーザー数」を「持続可能な価値」に変えることができれば、その結果はAI時代の「オペレーティングシステム級の巨大企業」になるかどうかを決定するだろう。

そして、全世界の開発者にとって、一つの事実はもう疑う余地がない:AIの主戦場は、研究室からリアルな使用シーンへと完全に移行している。