OpenAIは富士康(ホンハイ)と戦略的協力関係を締結したことを発表し、双方は複数世代のデータセンター向けにAIサーバーラック、電源および冷却システムの共同設計を行う。また、アメリカのウィスコンシン州、オハイオ州、テキサス州などで現地製造を推進する。この協議には購入義務は含まれていないが、OpenAIは初期評価および後続の購入選択権を保有しており、これは同社の「スターポート」国内供給チェーン計画の重要な一歩と見なされている。
協力枠組みにより、OpenAIは富士康に新興AI負荷要件とハードウェア仕様の洞察を共有し、富士康はアメリカの工場でケーブル、ネットワーク、電源および冷却などの主要部品を製造し、国内チップセットおよびサプライヤーの調達範囲を拡大して供給チェーンを簡素化し、納期を短縮する。ホンハイ会長の劉揚偉氏は、同社が大規模で拡張可能なインフラストラクチャの独自の強みを持っていると述べ、OpenAIが「米国でAIのコアを再構築する」目標を実現するのを支援すると語った。
オープンAIにとって、今回の提携は最近の頻繁なインフラストラクチャ展開と連携している。同社はオラクルやソフトバンクと4年間で500億ドル規模の「スターポート」データセンター投資を進めている。また、富士康から購入するラックとシステムは、将来的なGPUおよび自社開発チップのクラスターに使用される予定である。この協議には具体的な財務的な約束は含まれていないが、市場では後続の量産購入が進んだ場合、富士康のアメリカ工場がオープンAIの国内ラックおよびモジュール型データセンターの「最優先サプライヤー」となる可能性があると予測されている。
