Metaの人工知能研究担当バイスプレジデント、ジョエル・ピノ(Joelle Pineau)氏は、火曜日にFacebookの投稿を通じて、5月にMetaを退職し、同社での職務を終えることを発表しました。ピノ氏は2年前からMetaの人工知能研究ラボ(FAIR)の責任者を務め、同ラボにおける人工知能分野の先端研究を主導してきました。FAIRは、著名な科学者であるYann LeCun氏が率いるMeta内部の中核研究チームです。

ピノ氏の退職は、Metaが人工知能分野への投資を拡大している時期に発表されました。同社は2025年までに人工知能インフラに650億ドルを投資する計画で、世界におけるAI研究と応用におけるリーダーシップをさらに強化しようとしています。Metaの広報担当者はブルームバーグの取材に対し、後任はまだ決まっていないものの、現在、ピノ氏の職務を引き継ぐ適切な人材を探している、と述べています。
昨年、Metaは内部再編を行い、人工知能研究部門の管理体制を、同社の最高製品責任者であるクリス・コックス氏への直属報告に変更しました。この変更は、Metaが人工知能分野における戦略的配置を強化し、部門間の協調効率を高めることを示しています。
ピノ氏にとって、退職後はしばらく休暇を取り、その後新たな「冒険」を始める予定ですが、具体的な計画はまだ明らかにされていません。ピノ氏は退職声明の中で、未来に期待しており、新たな挑戦に臨むことを楽しみにしていると述べています。
